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インタビュー:「ホルミシス効果と村杉温泉について」(奇跡の「温泉力」より抜粋)

新潟大学大学院歯学研究科教授 安保徹

1.はじめに

ラドン泉に一回入浴中と出浴後の呼気中ラドンRn22濃度の変化

新潟大学大学院医歯学総合研究科教授・安保徹博士。
 日本の免疫学のトップランナーのひとりであり、独自の「安保理論」で日本の医療界に大きな衝撃を与える気骨の学者だ。
 ベストセラーになった「免疫革命」(講談社インターナショナル)、「非常識の医学書」(共著・実業之日本社)など多数の著作の他、ラジオなどにも出演。津軽弁まじりのざっくばらんな語り口が人気を集めている。

 博士のかつての公式ホームページは次のような文章で始まる。
 「平和で豊かな日本に住んでいて、はからずも病気になって思うようにならないで苦しんでいる人が多いのは残念です。このような流れが続くのは、多くの慢性病を原因不明として対症療法を行うレベルの医療でとどまっていることが最大の原因です。
 『白血球の自律神経支配』の法則を理解すると病気の成り立ちが見えてきます。病気になるのは生き方に無理があるからなのです。過労や心の悩み、冷え、それに薬の飲み過ぎも危険です。
 このように病気の原因に気付くと、病気を治すのは本人が生き方の偏りを正す、ということだと理解できます。病気を治すのは本人が主役になるわけです」

■現在のオフィシャルサイト http://toru-abo.com/

   秋の昼下がり、新潟大学医学部付属大学病院と隣接して立つ建物に、博士を訪ねた。
 「私が最近、注目してきたのが、エネルギー生成系です。私たちのエネルギー生成系は、酸素のいらない解糖系と、酸素に依存したミトコンドリア系の二本立てでできています。二十億年前に、私たちの先祖細胞である解糖系細胞とミトコンドリア生命体が合体した名残 りで、今でもエネルギーは二つの方法で作られているんです。
 しかし、酸素の嫌いな生命体と、酸素が好きな生命体ですから、本体はだんだん酸化して老化していきますね。これは私たちすべてに避けられない現象です。そこで、子孫を絶やさないために、男性は解糖系生命体である精子、女性はミトコンドリア生命体である卵子をつ くり、二十億年前の合体をやり直しているわけです。これが受精です。
 私たちは子供時代は成長が盛んでやや解糖系よりでエネルギーを作っています。大人になると解糖系とミトコンドリア系が調和を保って生き続けています。しかし、大人の時期にあまり無理を続けると、交感神経緊張によって、血管が萎縮し血流が悪化。低体温と低酸素になります。この条件下で生きるためには、酸素が嫌いな解糖系生命体で生きるしかないわけです。これが発ガンです。
 ガン細胞はミトコンドリアの数や機能を抑制し、解糖系で分裂し続ける細胞です。二十億年前に先祖返りして悪条件に適応したのがガンという病気なのです。
 こういう理解があると、ガンにならずに生きる方策が見えてくるでしょう。また、なっても、無理な生き方をやめ、体を温めて、深呼吸して、養生するとガンも生きづらくなって消滅するわけです」
「ミトコンドリア系では、酸素を食べ物の中の水素と反応させてエネルギーを作ります。
 その際に、クエン酸回路でとりだした、食べ物の水素をプロトンと電子に分ける。ここで放射能が必要なんです。放射能は、宇宙線だったり、カリウム40の放射能だったり、地中にあるラジウム。たとえば、野菜に含まれているカリウムの中にカリウム40という放射能 を出す物質が入っていて、ミトコンドリアはそれを使っている。
 だから、われわれは野菜を食べないと生きていけないんです。私がホルミシス効果に最初に気づいたのは、二〇〇五年頃かな。  東北大学の坂本名誉教授が、自分のガンをホルミシスで治しました。元々放射線科の教授です。

 ホルミシスの考え方は五十年くらいの歴史があるんです。ただ、日本は被爆国で放射能じたいが危険という考えがあるから、広まらなかった。医学界では、今でも本流ではありません。結局、なんで効くかがよくわからないからですね。
 わかったのは、ミトコンドリアが放射能を必ず要求する。放射能というか、電磁波ですね。紫外線も電磁波ですからね。電磁波で一番強いのは、放射能。被爆です。一番波長が短いのがガンマ線、次がエックス線、紫外線、可視光線、赤外線。エネルギーが一番弱いのが電波なわけです。
 許容量というか、そこらへんがむずかしい。すごく過敏な人はパソコンのスイッチを入れただけで、気分が悪くなる。
 電磁波を四六時中浴びているのは危険です。白血病の原因とも言われているくらいです。だけどまた、ミトコンドリアとかにプラスの面もあるから、なかなかわからないです。たとえば、化学物質過敏症も、みんながなるわけじゃない。過敏な人がなるわけですから。受け 手側と刺激側の問題があって、なかなか結論がだせないんです。だから、研究室でも、そういった研究は誰もしていません。難しくてなかなか手が出せないんですね」
「ラジウム温泉も最終的には、個人の感受性が違うから、湯に入る時間などは自分で決めて下さい。実際、三朝温泉ではガンが少ないというデータがあります。

 村杉温泉も使い方次第と思うが、あっためただけでもプラスなわけだし、微量放射線があればもっといいんですから。とにかく、難しいこと考えずに体験してみて下さい。あっため療法と免疫回復と両方とも効果があるでしょう。
 いっぽうで、一番体を冷すのは抗ガン剤。だから顔色が悪くなります。抗ガン剤やっていい結果が出せないのは、血流が悪くなって生きる力を奪うからです。
 結局、ガンじたいは悪い病気ではありません。
 ガンは低体温、低酸素に適応するための体の仕組み。二十億年前の先祖返りなんです。
 だから、ガンを攻撃することは、わが身を攻撃することと、まったく同じです。初めからガンを攻撃しちゃダメなんです。身体を温めて、深呼吸して、ガン細胞が生まれなくて済む環境にもっていかないと」

奇跡の「温泉力」より抜粋)

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